Skinny Puppy - Last Rights

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Skinny Puppy流美学の最高到達点を示した7thアルバム。 1992年発表。
前作のToo Dark Parkも個々の曲の完成度が高く勢いがあり素晴らしいのですが、やはりこのアルバムの独自の世界観と構築性は頭一つ抜けています。
ピアノやオルガン、聖歌のようなコーラスにストリングスを大々的に使い、グシャグシャに溶解していくようなシンセとドラム音、冥界から現れた死神のようなOgreのヴォーカルが織り成す地獄のオーケストラ。
アルバムの折り返し点に当たるInquisitionが唯一ノリが良くPOP(パピーにしては、ですが)な以外はどれもかなりヘヴィにしてスロー、もしくは曲全体がコラージュみたいだったりしてパピーのアルバムの中でも特に人を選びます。
特に後半のScrapyard以降は徐々に曲がグズグズに溶け壊れていき終曲のDownloadに至ってはドゥーミーなシンセ和音のみになります。シンセ音のみでこのジャケット通りの地獄世界をイメージさせられるパピーはスゴいなと思うし僕はこの曲が凄く好きなのですが。
兎にも角にも終末世界や地獄を想像させてくれるような厨二感満載のこの音楽、興味あるなら是非どうぞ。
秋の夕暮れを見ながら聴くと一層雰囲気出るのでオススメですよ。
「ああ、この世界そのものだなぁ」とか思っちゃったり。