Velvet Acid Christ - Maldire

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アメリカのブライアン・エリクソンによるダークエレクトロ・EBMユニットの10thアルバム。2012年発表。
僕はVelvet Acid Christ(VAC)はこれ含めて3枚聴いているのですが、どれもクオリティ高いです。このテの音楽はなかなかマイナーなので元々アーティスト数は少ないのですが、VACは長いキャリアを持ちながらも常にクオリティ高い作品を出し続けてる基調なアーティストのようです。
このMaldireも全曲高いクオリティのカッコいいアルバムに仕上がってます、いやーすごい。
音楽内容としては同じくベテランのダークエレクトロ・EBMアーティストのFront Line Assembly(FLA)の近年の作品群と非常に近い音楽性となっています。
つまり緻密に編み込まれたアタックの強いEBMサウンドにホラー映画から取られたと思われるSEや台詞のコラージュにサタニックなホラーヴォーカルが載るスタイル。 FLAの方は最近はホラー風味というよりはSF映画っぽくなってますが。

VACはおそらくSkinny Puppyフォロワーの一つだと思われますが、パピーのキモいドロッドロノイズをかなり減らしてある程度歌もののスタイルにし、しかしEBMらしい硬派なサウンドには徹底的に拘っており、そのサジ加減は本当に男前だなあと聴くたび思います。
パピーのGreater〜以前以降のミッシングリンクと説明したらパピー聴いた方は膝を打つのでは、と思います。
気になった方は表題曲のMaldire、Ominous Rattle、Hyper Curseあたり聴いてみてください。 Ogreさんほどのど迫力ヴォーカルでは流石にありませんが、この確かな品質は十分鑑賞に耐えます。